外国語学部

日本語・日本語教育学科

Department of Japanese and Japanese Language Education 新宿キャンパス

グローバル・ナレッジシリーズ

第27回:ラオスコーヒーのフェアトレードを行う「ドリップパックプロジェクト」について

社会の第一線で活躍する方々を講師としてお招きし、仕事についてお話しいただく外国語学部連続講座「グローバル・ナレッジシリーズ」。外国語学部の学生は、誰でも聴講することができます。

ドリップパックプロジェクト 佐野維星氏

7月28日(金)、日本語・日本語教育学科専門科目「国際理解教育」でゲストスピーカーとして、フェアトレード団体「ドリップパックプロジェクト」(通称ドリプロ)の佐野維星氏をお迎えし、活動の様子やフェアトレードへの思いなどを語っていただきました。複数の大学の学生たちにより構成・運営されるドリプロは、コーヒー豆の生産から製品販売までのすべてに関わる学生団体となることを趣旨として創設された団体ですが、ラオスで現地の人々とともにアラビカ種コーヒーを栽培し、製品として焙煎、販売まで行っています。その中心的メンバーとしてこれまで3年間活動に携わってきた佐野氏は、自身の経験にふれながらフェアトレードのあり方について様々な視点から話してくださいました。
授業では、ドリプロ独自の取り組みとして、ピーベリーという木の先端にできるおいしい豆のみを提供していること、その選別作業が現地の主に女性たちに就業の機会を与えていること、さらに、農家を交えた価格交渉を行うことで生産者がプレーヤーとなり納得した価格で売れる体制をつくっていることなど、実際にフェアトレードの効果をあげるための工夫に関わる具体的なお話がありました。
ドリプロ主催のラオスでのスタディツアーに参加したことがきっかけでラオスと深く関わることとなった佐野氏ですが、この夏からは「トビタテ留学Japan」の7期生として半年間ラオスに派遣されることが決まったそうです。そこでは、これまでより長期的に現地に関わることで人々の生活状況をさらに深く知り、生産者に心を許してもらえるフェアトレードのパートナーを目指したいと熱く語っていました。最終的には、生産者と消費者での真のWin-Win関係を目指すべく、"Beyond Fairtrade"をモットーに活動を広げていきたいと話す佐野さんのまっすぐな思いに、学生たちは大いに刺激を受けたようでした。

学生による感想(レポートより一部抜粋)
  • フェアトレードや国際協力について自分の知らないことがまだまだ多くあることが分かった。
  • 現場で実際に活動している方のお話はインパクトがあり、製品に込められた思いも伝わる気がした。是非ドリプロのコーヒーを飲んでみたい。
  • これからフェアトレードによる製品を買うときには、その背後にある生産者やそれをつなぐ人々のことを考えて買おうと思う。
  • 同じ学生とは思えない行動力と使命感に、「すごい」の一言だった。自分も何らかの形で海外での活動に関わってみたいと思った。
  • 同じくらいの年なのに自分のやりたいことが分かっている佐野さんを尊敬する。自分はどうするべきかを考えるきっかけとなった。
  • 堂々と自分の主張を語れることがすごい。