保健医療学部

作業療法学科

Department of Occupational Therapy さいたま岩槻キャンパス

学科の特色

作業療法士に必要な技術と心を磨く

学びの特色

その1
臨床教育の重要性をふまえ、
1年次から段階的系統的な臨床実習を実施
その2
臨床実習前に実技試験を行うなど、
臨床を深く意識した授業内容
その3
臨床場面で生じる問題を
自己解決できる能力を育てるための授業
その4
「地域」をキーワードとした
教育・研究・臨床を重視

作業療法士とは

作業療法士

作業療法士は、身体と心の両面からリハビリテーションを行う専門家です。
身体に問題のある方の日常生活や、精神疾患を抱える方の社会復帰を支援します。知識や技能に優れるだけでなく、相手の信頼に応えられる作業療法士を育成します。

Point: 作業療法士に必要な5つの学問領域

作業療法士が向き合う問題は、大きく5つの領域に分けられます。それぞれの領域の基礎知識を修得した上で、実際に患者さんに接する実習形式の授業に臨みます。

  • 身体領域

    疾病や事故にあった方の生活を評価し、作業を用いながら治療を行う。

    脳卒中、骨折、外傷、パーキンソン病

  • 精神科領域

    精神疾患により生活に問題のある方に作業や対人交流を用いて諸機能の向上を図る。

    統合失調症、そううつ病、薬物・アルコール依存症

  • 発達領域

    発達に問題のある子どもに遊びを中心とする作業を用いて現在・将来を見据えた治療を行う。

    脳性麻痺、発達障害、ダウン症 など

  • 老年期領域

    疾患や諸機能の低下を持つ高齢者が自分らしく生活できるよう心身・環境を支援する。

    認知症、脳卒中、抑うつ

  • 地域領域

    地域に暮らしている対象となる方が望む暮らしを、居住する地域で実現するための活動、参加を支援する。

    社会復帰施設、就労支援事業所、地域包括支援センター

実習について

Point: 実践を意識した新しい臨床実習

実習を柱としたカリキュラムで、即戦力として活躍できる作業療法士を育成します。また、授業も臨床を意識したものが多数。学内に実際の患者さんを招いたり、臨床の最新事例を扱ったり、通常の授業で実践力が鍛えられるので、スムーズに医療現場での実習に臨むことができます。

実習前

  • PBLの導入
    ※PBL:問題解決型学習

    PBLは、与えられた課題に対して、グループで解決の方法を調査、検討、発表し合う授業です。自分で導き出した解決策を仲間と議論することで問題解決能力が向上し、知識も定着します。

  • 地域に根ざした学び
     

    地域住民を学内に招いたり、近隣の福祉施設を訪問したりしてイベントを開催。地域との結びつきを強化しています。作業療法士に必須のコミュニケーション力を住民との交流を通じて高めます。

  • OSCE(客観的臨床能力試験)の実施

    OSCEとは、臨床現場さながらの実技試験です。模擬患者に対して学生が検査・訓練・指導を行い、それが適切か、正しい技術が身についているのか、教員と現役の作業療法士が評価します。
    OSCEの様子(授業レポート)

実習中

クリニカル・クラークシップの実践

クリニカル・クラークシップとは、診療参加型の実習です。学生が作業療法士の助手として実際の診療にあたり、技術や実務、現場に臨む際の態度を体験的に学びます。全学年の実習で採用。

実習スケジュール
  • 1年次
  • 現代社会とリハビリテーション作業療法の意義を知る

    作業療法士の基礎となる解剖学・生理学・運動学、そして作業療法学概論や基礎作業学などを学びます。基礎ゼミによる少人数教育も併用されます。

    レベル1 臨床実習〈施設見学実習〉

    (8月上旬/1週間)

    病院などの施設を見学実習します。終了後は、レポート提出などを行い、治療や各種関連サービスを把握します

    OSCE(客観的臨床能力試験)実施

  • 2年次
  • 臨床医学や作業療法評価法など基礎知識と技術を身につける

    リハ医学、精神医学などの臨床医学や臨床心理学、疾病や障害が人の生活に及ぼす影響について学びます。その上で作業療法を行うための各評価学を学びます。

    レベル2 臨床実習

    2月/4週間)

    対象者を把握し、適切に援助する過程の一部を体験します。また作業療法士としての態度も学びます。

    OSCE(客観的臨床能力試験)実施

  • 3 ・ 4年次
  • 作業療法の各分野における専門技術を学び、実践を高める

    作業療法各領域での臨床推論と支援技術を学びます。実習のための準備をし、長期実習と地域実習に取り組みます。その後、指導教員の個別指導を受けながらの卒業研究、就職活動と続きます。模擬試験と問題演習を繰り返し行い、個別指導によって得点力を上げる作業療法セミナー(国試対策)で合格を目指します。

    レベル3 臨床実習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

    (1月~ 7月/3施設で18週間)

    病院、施設において、作業療法を対象者へ実践するだけではなく、マネジメント業務や他の医療スタッフとのチームワークも学びます。実習前には、社会人、医療人としての行動やあり方、作業療法技術についてのオリエンテーションと、OSCEが実施されます。

    OSCE(客観的臨床能力試験)実施

さまざまな実習を想定した演習室

食事や衣服の着脱といった日常生活の動作・創作活動など、多様なリハビリテーションに対応する演習室を用意しています。

国家試験対策

繰り返しの模疑試験と3年次からのゼミ指導で苦手を徹底的に克服

早期から国家試験の勉強に集中できるよう、実習時期を配慮しているのが大きな特徴です。また、ゼミの担当教員による個別指導とグループ指導の繰り返しで確実な知識を身につけられる上、模擬試験を20 回以上実施し、結果に応じた課題に取り組むことで、苦手な分野を徹底的に克服。教員は学習面だけでなく、勉強中心の生活へ徐々にシフトできるように生活面の指導も行います。

  • 01ゼミ担任制の導入

    3年次から、教員1名につき学生6名程度の少人数制ゼミを編成します。卒業研究と国家試験対策の両方を見据え、教員が学生それぞれの適性に応じた指導を、卒業まで一貫して行います。

  • 02高頻度で模擬試験を実施

    4年次9月から20回以上の模擬試験を実施。自身の学習達成度を確認しながら効率的に学習します。さらに成績に応じた教員の特別指導で、苦手分野を克服できます。

※画像をクリックすると拡大します。

主なスケジュール

目指せる資格・進路

演習や実践の場で学び
身体、精神、発達、老年期、地域の各領域で
作業療法士として活躍

勤務先は医療機関が多数を占めます。現場での経験を積み、地域での生活の継続や就学、就労など、すべての年代の人が生き生きと暮らせるように支援することを目指す卒業生が多いのも特徴です。

  • 目指せる資格・免許
    • 作業療法士国家試験受験資格
  • 想定される進路
    • 病院(総合・大学・リハビリテーションセンター・精神科、デイケア、認知症専門など)
    • 老人保健施設
    • 訪問リハビリテーション事業所
    • 通所リハビリ
    • 身体障がい者施設
    • 精神障がい者施設
    • 発達センター
    • 療育センター
    • 大学院
    • 障がい者就労支援事業所 など

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