人間学部

児童教育学科

Department of Childhood Education and Welfare 新宿キャンパス

学科からのお知らせ

児童教育学科公開講座「『スーホの白い馬』の草原を渡って」を開催しました

7月16日(土)、児童教育学科公開講座「『スーホの白い馬』の草原を渡って―絵本画家・赤羽末吉の人生が教えてくれること―」を開催しました。絵本画家として名高い赤羽末吉の研究をされている、赤羽茂乃さんを講師としてお迎えし、絵本に生涯を賭けることになった末吉の人生についてのお話を伺いました。
世界中でいくつもの言語に翻訳され、また日本では国語教材としても知られる『スーホの白い馬』ですが、一冊の絵本が生まれるまでに至る背景には壮大な物語と、日本とアジアとの歴史がありました。そこには時代に翻弄されながらもたくましく生きる人々の素朴な暮らしがあった、そうした事象に向けられた画家のまなざしを、参加者は学ぶことができました。
大人として、子どもに何をどんなふうに見せ、何を伝えていくか、ということは児童教育の大きなテーマです。講座を通して、「子どもに与えるものは、『高く、深く、強く、優しく』なければいけない」という、末吉の作品に込められた想い、そして末吉のおおらかでたくましく、そしてしたたかでもありしなやかでもある、そんな奥行きのある生き方に、参加者それぞれが思いを馳せる時間になりました。
また、朗読家の見澤淑恵さんらによる朗読もあり、『スーホの白い馬』を読んだことのある学生はもちろん、読んだことがなかったという学生からも、「鳥肌が立った」「ものすごい臨場感」「泣いてしまった」などの感想が寄せられました。プロの朗読家が、ひとつひとつの言葉を大切にしながら、聴く人に伝えようとする姿に、多くの参加者が感銘を受けたようです。

参加者のアンケートの一部を抜粋して紹介します。
  • 赤羽茂乃さんのお話から、絵本ひとつ、その中の絵ひとつに命をかけて向き合い、取り組む人生を送った赤羽末吉の生き方、考え方について深く知ることができました。一つの物事に深く、広く取り組むことの大切さを学ぶことができました。
  • 小学生の頃に読んだ『スーホの白い馬』。改めて朗読を聞くと、当時とはまた違った気持ちになりました。また、イラストは細かいところまでモンゴルの日常を描いていることを知り、赤羽末吉さんのこだわりに感銘を受けました。
  • 「子どもをばかにしない。いい加減なものを描かない」という言葉が印象的でした。自分がいいと感じたものを伝えるために、リアリティを追求している姿にも心を掴まれました。小学校教員を目指しているので、今日感じた子どもへの関わり方や、「本物」を伝えていく大切さを、心に留めておきます。

なお、この公開講座については7月25日付教育新聞にも掲載されました。
https://www.kyobun.co.jp/news/20160719_06/

  • 講師の赤羽茂乃さん。スライドは、満洲時代に俳優の森繁久彌と二人羽織を披露する赤羽末吉
    講師の赤羽茂乃さん。スライドは、満洲時代に俳優の森繁久彌と二人羽織を披露する赤羽末吉
  • プロの朗読家らによる『スーホの白い馬』。圧倒的な臨場感でした
    プロの朗読家らによる『スーホの白い馬』。圧倒的な臨場感でした
  • 1年次生は、末吉がモンゴルの旅を回想したエッセイの朗読も披露しました
    1年次生は、末吉がモンゴルの旅を回想したエッセイの朗読も披露しました