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南タンゲラン市中学校地域教科「環境」の教科書
人間学部児童教育学科の田尻信壹教授がインドネシアの小学校・中学校の教科「環境」で使用される教科書作りに協力し、この度、教科書と教本(日本の副読本にあたる)が刊行されました。刊行されたのは、バンテン州南タンゲラン市中学校で実施されている地域教科「環境」の教科書(写真)と西ジャワ州ボゴール市、東カリマンタン州バリクパパン市の小学校で使われる環境教育教本の三冊です。
教科書・教本作りは、一般社団法人・インドネシア教育振興会(略称:IEPF。代表:窪木靖信氏)が国際協力機構(JICA)の草の根パートナー型の助成を得て2017年から実施してきたプロジェクトです。田尻教授はIEPFからの要請を受けて、毎年インドネシアを訪問し、環境教育を円滑に推進するための教員の再教育や学校へのヒヤリング調査を行って来ました。
今回作られた教科書・教本の特筆すべき点は、レイアウトや構成の面で日本の教科書会社(東京書籍)の指導を受けて作られたことです。
また、内容面では、富山県のイタイイタイ病やその汚染地の土地改良事業を取り上げるなど、日本の公害の実態や克服の歴史が紹介されています。まさに教科書作りを含めた日本型教育の普及を目指した国際協力という性格をもつ取り組みです。
田尻教授は、教科「環境」の教科書と教本がインドネシアにおける環境教育の普及と持続可能な発展に貢献していくことを期待すると言っています。
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「環境」教科書を使うインドネシアの子どもたち -
インドネシアの教員に助言する田尻教授 -
教科書会社で研修を受けるインドネシア教育関係者