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Department of Social Information 新宿キャンパス

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社会情報学科ファッションブランド戦略論 授業レポート"サザビーリーグの「時代の創り方」について"

ファッション関連企業の方を講師としてお招きし、企業のマーケティング戦略についてご講演いただく「現代社会1」(ファッションブランド戦略論)。
7月3日(金)の講義では、The SAZABY LEAGUE(株式会社サザビーリーグ)の山川正員氏(執行役員 経営企画室長)、小菅裕子氏(経営企画室広報課長)に『サザビーリーグの「時代の創り方」について』と題してご講演いただきました。

"サザビーリーグの「時代の創り方」について"の授業レポート

おそらくスターバックスを知らない人はほとんどいないのではないかと思います。しかしスターバックスを日本国内で展開したのは他ならぬ同社であるということは、あまり知られていません。
1972年に創業された当初は、家具の輸入販売を目的として事業を展開していました。これまでアニエスベーやロンハーマン、カナダグース、シェイクシャックなどさまざまな海外ブランドとの合弁事業や独占販売権を取得するなど事業を拡大しています。2021年現在、取り扱うブランドは雑貨やカフェ、アパレルなど「衣食住」を横断する形で約40ものブランド、約500店舗を運営し、私たちに『ライフスタイル』を提供し続けています。現在では多角化事業を行う企業は多くありますが、50年前にこれらの業態を取っていた企業は珍しく、国内外に事業を展開する先鋭的な企業として名をはせました。

多岐にわたる同社の事業ですが、幾つかのビジネスモデルに分けられています。
一つ目は独自ブランドの開発と展開です。アフタヌーンティーに代表されるように、自社オリジナルのブランドをドメインとしてファミリーマートでスイーツを販売するなど、他社とのコラボレーションによって事業領域の拡大を実現しています。さらに日本の文化(お米という素材)を複合的に伝えることを目的とした体験型の「AKOMEYA TOKYO」なども展開しています。
二つ目は海外ブランドの日本展開です。例えば米国発祥のシェイクシャックは「地域を豊かにする」ことを目的としたブランドだったため、同社はその価値観に共感を得てコラボレーションを決めたそうです。ここでは単に海外の商品をそのまま展開するのではなく、日本オリジナルの商品(桜シェイク)を提案するなど、ローカライズを目的としたさまざまなマーケティング戦略を立案しています。
三つ目は独自ブランドの海外展開です。同社がこれまで国内事業において培ってきたノウハウを生かし、ageteやAfternoon Teaなど自社ブランドを中国など海外において事業を展開しています。
そして四つ目は独自D2Cブランドの立ち上げです。昨今のサスティナブルな社会のニーズに応えるブランド事業を展開しており、生産地(インド)に学校を建てるというプロジェクトを行っています。

同社は2018年に取締役が一新されており、これまでの創業者経営からサザビーリーグの由来でもある「リーグ」をより意識した経営へとシフトしたそうです。すなわちメジャーリーグのように各事業がお互い切磋琢磨し合う関係にあることを目指しています。講演の中でとりわけ印象的だったのは、自社のミッションを「クリエイティブリテイラー」と言う言葉で表現されていたことです。単純にモノを売るのではなく、創造性を持って顧客に『半歩先』のライフスタイルを提案すること。さらに「右手にハート、左手にそろばん」という言葉を心に秘めて、消費者の目線を持ちながら、冷静かつ枠にとらわれない自由な発想で情熱的に物事を考えることこそが同社の強みなのだと感じました。

来年50周年を迎える同社のビジネスにぜひ参画したいと思わされるような魅力のあるご講演でした。

(社会情報学科3年 今村、長谷部、余川)

※D2C...Direct to Consumerの略。メーカーやブランドが企画・生産した商品を、代理店や流通業者を介せず、自社サイトECサイトで直接消費者へ販売するビジネスモデルのこと。