地域の研究は、実際に肌で感じることが大切

私は、ある地域に着目し、そこに住む人々の生活やその社会のあり方を調べて考える、人類学と地域研究をしています。これまでに、四国、関西、東北など国内や海外でフィールドワークをし、地域のまちづくり(復興・形成)を考えてきました。アフリカのタンザニアでは、ウシ牧畜と牛耕を行う人々の社会・経済について、調査を行いました。ゼミでも机上での勉強や本からの学びだけでなく、実際に現地で人とふれあいながら調べていくフィールドワークから研究を進める方法も大切にしています。

お世話になった地域への恩返しがきっかけ

幼少期から活発だった私。大学生になっても活動的な性格はそのまま、「百聞は一見に如かず」の言葉どおり、「実際に見て経験しないと世の中のことは分からない」を信条に、フィールドワークを実践していました。そして、日本国内やアフリカでフィールドワークをするうち、現地の魅力に引き込まれていくと同時に、地域の抱える課題に直面。やがて、お世話になった地域の人たちへ恩返ししたい、広く地域社会に貢献したいと考えるようになったのが、この研究を始めたきっかけです。

ゼミのことをもっと知ろう!

フィールドワークを中心に、興味のあるテーマを追究していきます。それには、事前準備として調査方法や結果のまとめ方を学ぶことと、調査計画や成果を発表し意見を出し合うことが大切。この2段階で学生の成長を促します。ゼミや学生生活での学びを将来と結びつけて考えるトレーニングもしています。

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ゼミでは、学生に観光やまちづくりについて興味のあるテーマを選んでもらい、楽しみながら取り組むことを重視。楽しいことであれば、自然と深く掘り下げて追及できると思います! 他のゼミ生と協調しながらも自主的に動き、自ら考えていく力を育んでいきます。

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ゼミ生の選ぶテーマは自由で多様! 例えば、「震災後の観光・まちづくり」といったテーマもあれば、「プロ野球」「アイドル」などの趣味から地域復興を考えるものもあります。ゼミ生同士や教員との間で意見を出し合いながら、和気あいあいとした雰囲気で進めていきます。

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社会を知るというと、「新聞やニュースを読む」といった真面目なことを思い浮かべるかもしれません。もちろんそれも大切ですが、実は社会はあなたの日常や趣味などと深く関係しています。身の回りのことを楽しみながら掘り下げていくと、真面目な社会問題に対しても関心を深めていけるはずです。

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ツーリングが趣味で、学生時代はテントや寝袋を積んで野宿をすることも。このバイクは長年乗っていて、愛着があり手放せません!
泉 直亮 専任講師

このバイクには、旅行やフィールドワークでお世話になっています。「フィールドワーク」というと、出かけるのが大好きと思われるかもしれませんが、実は出無精な面も。そういう人でも案外フィールドワークはできますので、皆さんもご安心を! ひとたび出かければ、思いきり現地での暮らしを楽しみます。アフリカでは服を現地で調達し、すぐに地元の方に溶け込めました。

  • 泉ゼミ ゼミ写真
  • 泉ゼミ ゼミ写真
    野生動物をデフォルメした絵画「ティンガティンガ」を研究室に飾っています。