保健医療学部

言語聴覚学科

Department of Speech, Language and Hearing Therapy さいたま岩槻キャンパス

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言語聴覚学科の1年生が言語聴覚療法を受けた当事者・ご家族の声を伺いました

  • 名古屋からいらした池田氏と奥さま
  • 学生からの質問もたくさん出ました

言語聴覚学科1年生が「言語聴覚療法基礎演習」で、言語聴覚療法を現在受けている、またはかつて受けていた当事者とご家族に、各々の体験や言語聴覚士に望むことについてお話しいただきました。

難聴で人工内耳を装用している20代女性は、生後まもなく 「軽度難聴」 と誤診された経験と、その後、言語聴覚士に出会って人工内耳を紹介され、言語指導を受けることで聞こえやことばの世界を取り戻し、現在大学院で研究を行っているお話をしてくださいました。

ダウン症のあるお子さんのお父さまは、当初、主治医に「言葉を話すことはできないでしょう」と言われながらも、その後、言語聴覚士と出会い「楽しさと繰り返し」の指導の中でことばを話す力が伸び、言語聴覚士が「命綱」のような存在であると強調されました。

読み書きの習得に困難のある20代の男性は、小学校時代に読み書きができないことをクラスメートにからかわれてつらい思いをしたことや、言語聴覚士の指導によって読み書きができるようになり、勉強することの楽しさを知ることができた喜びを語ってくださいました。

失語症のある池田博之氏は、勤務先である東京海上日動の仕事の一環として、名古屋からご夫婦で来学していただきました。最初は治ると思っていたのに、なかなかよくならずに苦しんだ日々、持ち前の諦めない気持ちで復職を果たし、今も頑張っていらっしゃることなどをお話しくださいました。学生には「言語聴覚士は戦友です。頑張ってください」とのエールをいただきました。

池田氏の奥さまは、失語症に関する書籍を10冊以上購入して勉強され、一時は仕事を辞めてご主人のリハビリテーションを自ら行われていたそうです。言語聴覚士は、入院中も復職するときも、そして、復職してからもずっと必要な存在とおっしゃっていました。

1年生の書いた感想文からは「自ら選んだ言語聴覚士という道への誇りを感じた」「目指したい言語聴覚士像が明確になった」など、多くの学びを得ている様子がうかがえました。

当事者やご家族の皆さま、本当にありがとうございました。