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Department of Social Information 新宿キャンパス

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社会情報学科「ファッションブランド戦略論」"ピープルツリーの目指すこれからの社会"

ファッション企業の方を講師としてお招きし、実務(現場)の視点からマーケティングやブランド戦略に関する内容についてご講演いただく「現代の社会1(ファッションブランド戦略論)」。 今回はフェアトレードカンパニー株式会社 広報の鈴木啓美氏をお招きし、「ピープルツリーの目指すこれからの社会」についてお話いただきました。

「ピープルツリーの目指すこれからの社会」の授業レポート

「People Tree(以下、ピープルツリー)」は、衣料品、ファッション雑貨など、幅広い商品をオリジナルで販売しているフェアトレード専門のブランドです。これまで私は新聞やニュースなどで「フェアトレード」という言葉を耳にしたことはあるものの、実際にどのような理念に基づいて商品が生産されているのか、という点について考えたことはありませんでした。
同社は世界中(18カ国)に生産パートナーがおり、なんと22か国、1000店舗以上で販売されているそうです。生産される商品は、さまざまな国に伝わる伝統的な手法を継承し、オーガニックコットンなどの天然素材を用いて、すべて手仕事で作られています。
同社の強みは、原料から製品までの生産工程を「透明化」することで、「どこで、誰が、どのように」生産しているのかが分かるようになっている点です。それにより生産者との信頼関係が構築され、(消費者に求められる)高い品質の商品を提供できるのだそうです。
ピープルツリーでは、寄付という金銭的な援助を行うのではなく、 手仕事によるものづくりを通じて、途上国における経済的・社会的に不利な立場にある人々それぞれの能力にあった仕事をもたらし、収入を得る機会を作ります。 これによって、生産者の生活の改善と自立を目指すことにもつながるのです。
単なる慈善事業ではなく、消費者のニーズも把握し、さらに環境問題の解決を模索するビジネスとして事業を展開することが、いかに困難かつ重要であるのかを今回お話しいただき学ぶことができました。
買い手は安心でき、気持ちの良いものを利用できる。作り手は安全に、健康的に働き、生活することができる。このように、みんなが幸せになれる仕組み・環境づくりが、ピープルツリーの考えるフェアトレードであるのだと感じます。本学もSDGsを推奨しており、今回のお話は示唆に富む内容でした。
(社会情報学科3年 小池夏実)

※SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された、持続可能な世界を実現するための17のゴール、169のターゲットから構成される、貧困や不平等、気候変動、環境劣化、繁栄、平和と公正など、私たちが直面するグローバルな諸課題の解決を目指す、2016年から2030年までの国際目標です。

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