社会学部

社会情報学科

Department of Social Information 新宿キャンパス

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社会情報学科専門科目「観光マーケティング」の講義で株式会社マイナビの地域創生事業について講演会を実施しました

社会学部社会情報学科(担当:柳田志学専任講師)の専門科目、「観光マーケティング」において、10月31日(水)、株式会社マイナビ地域創生事業部(地域創生DMO事業運営課)のパルハティ・アリフジャンさんにお越しいただき、講演が行われました。

パルハティさんは新疆ウイグル自治区出身で、アジアを中心としたさまざまな文化的背景を熟知されており、6つの言語を操ることができるそうです。今回の講演では、ご自身の経歴とウイグル自治区の文化を紹介していただき、受講生にインバウンド(訪日旅行)の視点から日本との違いについて考えてもらう形式を取りました。
パルハティさんは学生時代に九州における地域創生事業(佐賀県の嬉野温泉地域活性化プロジェクト)にも携わった経験があり、DMO(Destination Management Organization:旅行者の目的地となる地域が一体となって観光をマネジメントする目的で形成される組織体) とグローバルの視点から分析するとともに、現地調査とデータ収集の重要性について自らの実体験をもとにご紹介いただきました。
その中で、イスラム教の人々のハラル認証と呼ばれる(豚やアルコールを用いた食材を一切口にしない)制度は今後の日本における外食サービスや観光サービスにおいて重要な役割を担うことを指摘されました。

現在、パルハティさんは株式会社マイナビ初の廃校を利用した地域創生事業に携わっています。今回紹介していただいた事業の拠点となった「ちょうなん西小学校」は千葉県の長南町にある小学校で、全国でも深刻な社会的課題とされる過疎化の波にのまれ、平成29年3月をもって閉校となった施設です。同社はこの小学校をできるだけそのままの形で活かしつつ宿泊研修施設としてリニューアルさせ、体育館でのスポーツ、校庭での花火大会やBBQ、新設されたカフェや一般開放された図書館など地域密着型の施設として運営しています。

「観光マーケティング」の受講生の多くはマイナビ社の名前は知っていたものの、本年度から地域創生事業(廃校プロジェクト)を実施していることは知らなかったようです。さらに海外について関心のある受講生も、ハラル認証の存在やイスラム教の外国人をターゲットとした観光マーケティングのアプローチについては発見することが多く、多角的な視点から観光のダイナミズムについて学ぶ貴重な機会となりました。

最後に、パルハティさんから受講生に向けて「人と違うことや新しいことをするのは楽しい。その代わりに周囲を説得するだけの行動や客観的データが必要となるし、継続したデータ収集の活動も必要となる。もちろん失敗することもあるけれど、そのプロセスこそが成長へとつながる。ぜひ新しいことにチャレンジしてほしい」というメッセージがありました。

  • 真剣に聞き入る受講生
  • 終了後も活発な質疑応答が行われました
  • 受講生の感想(一部抜粋)