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Department of Social Information 新宿キャンパス

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社会情報学科「ファッションブランド戦略論」授業レポート"メーカーズシャツ鎌倉のブランド戦略"

ファッション企業の方を講師としてお招きし、ブランド戦略についてご講演いただく「現代の社会1(ファッションブランド戦略論)」。6月28日(金)の講義では、メーカーズシャツ鎌倉株式会社 人事採用担当の鈴木準氏にお越しいただき、「メーカーズシャツ鎌倉のブランド戦略」をテーマにお話しいただきました。

「メーカーズシャツ鎌倉のブランド戦略」の授業レポート

同社は創業者である貞末良雄氏の出身地である鎌倉を名前の由来とし、「鎌倉シャツ」の愛称で支持されているブランドです。昨今、アパレル業界の景気が悪化の一途をたどる中、同社は飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けています。その理由として挙げられるのがSPAです。SPAとは小売業が生産から販売までを一貫して行う業態のことであり、日本のアパレル業界では当時最先端であったSPAにいち早く取り組んだのが同社であるという歴史があります。このSPA化は一般的な流通の概念を覆したものであり、同社は「流通で革命を起こした会社」であると言われています。
そんな同社のブランド戦略として挙げられるのが他社との差別化です。まずワイシャツというアイテムに的を絞った上で、自社の良い箇所を生かしながら差別化を図るために、「上質なシャツを低価格で提供する」をポリシーとして掲げたモノづくりを行っています。 上記でも挙げたように同社はSPA化している企業ですが、SPAには製品が早くできるという利点がある反面、在庫が余った際のリスクを分散できないという欠点があります。
そこで同社は製品を少量の生産に限定し、各店舗に並べることで希少価値を高めています。少量の生産に伴い毎週新作を販売するので、顧客の来店頻度の向上を促し、最終的には購入頻度の向上へとつながるというSPAの負の側面を感じさせない経営を行っています。
さらに同社の製品であるワイシャツの特徴として日本製であることが挙げられます。日本製の洋服は世界に2%のみであるとされているため、非常に価値が高いものです。同社は「日本製のものを世界に知ってもらいたい」との思いから海外にも事業を展開しています。
海外事業を行う中での経験を基とした「正しい服装術を日本と世界に伝えたい」との思いなどからもメーカーズシャツ鎌倉様の製品や顧客に対する誠実な思いが伝わってきました。製品はもちろんですが、事業を展開するにあたっての誠実さが顧客とする方々に伝わっていることも同社が人気である理由の1つであるのだろうと思い、感銘を受けました。

鈴木氏の明快で機知に富んだ講義により、90分はあっという間に感じ、教室全体が活気にあふれる大盛り上がりの回となりました。
(社会情報学科3年 倉持彩美)

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