図書館サポーターがお薦めする本を紹介します。
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煙とサクランボ
松尾 由美 / 光文社
主人公・立石晴奈は幼い頃経験した不思議な出来事を行きつけのバーの常連である炭律に相談する。バーのマスター曰く「名探偵」らしいのだが、果たして幼い頃の謎は解けるのか。そして炭律には、誰にも言えない「幽霊」という秘密があった。晴奈が炭律に抱いた淡い恋心の行方は-?切なさに胸を打たれる大人のミステリー。
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僕の好きな人が、よく眠れますように
中村 航 / 角川書店
僕の通う大学院に、北海道から魅力的なゲスト研究員がやってきた。ほどなく僕は彼女に恋をし、二人はどうしようもなく惹かれあう。しかし、彼女は既婚者でこの恋は許されないものだった。二人の抑えきれない恋心はどこへ向かっていくのか。「100回泣くこと」の著者が送るラブ・ストーリー。
請求番号 913.6/N
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桐島、部活やめるってよ
朝井 リョウ / 集英社
バレーボール部の頼れるキャプテン・桐島が、突然部活をやめた。理由も告げず部活を去ったという事実が、周囲の生徒たちの学校生活に小さな波紋を広げていく。部活も立場も違う5人の生徒に起こった変化。映画化もされた、17歳のリアルな青春群像劇。
<図書館コメント>
朝井リョウさんは今年の直木賞を最年少で受賞。『何者』は図書館に入っています。 -
クジラの彼
有川 浩 / 角川書店
彼氏は海上自衛隊。しかも潜水艦乗りだった。大好きなのに、なかなか会えない淋しさから出た一言で彼を傷つけてしまう。謝ることもできないまま彼は航海へ―。そして大事件に巻き込まれてしまった。「私の大好きな潜水艦<クジラ乗り>さん、無事に帰ってきて。」読めば必ず恋がしたくなる短編集。
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ペンギン・ハイウェイ
森見 登美彦 / 角川書店
郊外の町に住む小学四年生のぼく。毎日きちんとノートをとって、沢山本を読むぼくは、大人に負けないほど色々なことを知っている。歯医者さんのお姉さんと仲良くなったある日、町にペンギンが大量に現れた。保護してもいつのまにか消えてしまう不思議なペンギンの調査に乗り出したぼくは、あの歯医者さんのお姉さんの不思議な力が関係していることを知る。
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ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ
辻村 深月 / 講談社
私の幼馴染が母親を殺して失踪した。その行方を追う私。あんなに仲が良かったのにどうして―。母との問題を起こすなら「私」の方だ。母親を殺害した娘と、確執を抱える娘を軸に描かれる“母親と娘の関係性”。母と娘、全ての女性に送る物語。
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天国はまだ遠く
瀬尾 まいこ / 新潮社
会社の人間関係に押し潰されそうになった千鶴は仕事を辞め、山奥の民宿で睡眠薬による自殺を図る。しかし死に切ることができず自殺を諦めた彼女は、次第に民宿や村の人の大らかな優しさや大自然に次第に癒されていく。自分の本当の居場所はここではないと気付いた千鶴の決断とは...。爽やかな旅立ちの物語。
<図書館コメント>
「あともう少し、もう少し」も図書館に入っています。 -
もぐら
矢月 秀作 / 中央公論新社
愛する妻と娘、そして同僚を同時に失った刑事。彼は警察を辞め、法では裁ききれない悪を粛正するトラブルシェーターとして日々を過ごすようになった。闇社会で「もぐら」と呼ばれ恐れられる彼に、ある依頼が入る。「妹を助けてほしい」という依頼の裏には、恐るべき陰謀と忌まわしい過去が潜んでいた。孤独なヒーローのはじまりの物語。
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てのひらの中の宇宙
川端 裕人 / 角川書店
ぼくは二人の幼い子供たちと暮らしている。妻は癌の再発で入院をしている。子供たちが初めて触れる死は母親の死なのだろうか。ぼくはこの世界に生と死があることをどうやって伝えていかなければならないのだろう。そして、死は絶望ではないとどうやって伝えていくのだろう。日常を取り巻く生き物を通して伝えられる生命の繋がりの物語。
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追想五断章
米澤 穂信 / 集英社
伯父が営む古書店に居候する菅生芳光は、ある女性から亡くなった父親が書いた五つの結末のない物語<リドル・ストーリー>を探してほしいと依頼を受ける。小遣い稼ぎのつもりで引き受けた調査を進めるうちに、故人がある事件の被疑者であったことが明らかになる。五つの物語に秘められた真実とは?事件の真相は?大人の本格ミステリー。
図書館サポーター:Y