グローバル2026.7.6
AI時代の語学学習
#AI語学学習 #言語化 #生成AI #異文化理解
学びの道具を、自分の言葉で作る
生成AIに「こんな練習アプリを作って」と頼むと、その場でアプリが出来上がる時代です。単語カードでも、発音クイズでも、会話練習でも、思いついたものを自分の手元に用意できます。デジタル時代の語学学習は、与えられた教材を覚えるだけのものではなくなりつつあります。
ただし、同じ「作って」と頼んでも、出来上がるものは頼み方次第で大きく変わります。何をどう動かしたいのかを具体的に言葉にできるほど、思いどおりのものに近づきます。頭の中のぼんやりした「こうしたい」を、相手に伝わる言葉に変える。この「言語化」こそが、AIへの頼み方、つまりプロンプトの正体です。そして語学の学習とは、まさにこの言語化の訓練そのものなのです。
便利になったからこそ、変わらない学びの意味
道具がどれだけ便利になっても、「翻訳アプリがあるのに、なぜ外国語を学ぶの?」という問いは残ります。でも、言葉を学ぶことは、単なる言葉の言い換えを覚えることではありません。その言葉を使う人たちの思考の方法や、積み重ねてきた歴史や文化を学ぶことです。ある言い回しがなぜ生まれたのか。その背景にこそ、相手を理解する手がかりがあります。
AIが出した答えが本当に正しいか、その答えがその場面にふさわしいかどうかを判断するには、自分自身が言葉や文化を理解していなければなりません。人任せの知識は、 使いこなせません。自分で分かって、初めて意味があります。デジタルの道具が賢くなる時代だからこそ、他者を理解しようと自分の頭で学ぶことに、これまで以上の価値があるのです。
氷野 善寛
教授
外国語学部 中国語学科
専門は中国語学、中国語教育史、ICTやAIを活用した語学学習の教材づくりに取り組んでいます。約150年間にわたる中国語教材を収集し、かつての最新教材から現在の教材まで幅広く研究しています。
中国語学科の氷野教授が埼玉県立伊奈学園総合高等学校で体験授業を実施しました―「デジタル時代の中国語学習:ICT・生成AIと中国語」









