本学教員や大学院在学生による研究活動の成果を公開するため、本学では以下の研究紀要を年1回刊行しています。
各紀要は本学の新宿キャンパス・さいたま岩槻キャンパス・国立埼玉病院キャンパスの各図書館・図書室に配架しているほか、国立国会図書館で閲覧することができます。また、本学の紀要に掲載された論文は、「目白大学リポジトリ」で、インターネット上から誰でも無料で電子データファイルにアクセスすることができます。
研究・社会貢献
Research and Social Contribution研究活動の紹介
本学の研究推進体制
本学では教員の活発な研究活動を促進し、その成果を積極的に社会へ還元していくため、附属施設として地域連携・研究推進センターを置き、学術研究に関する重要事項の審議等を行うとともに、大学事務局研究支援課を常設して、教員の研究活動に対する組織的なバックアップ体制を整えています。
研究助成
本学の強みを生かした多様な分野の研究活動をよりいっそう推進し、それらの研究成果を産業界や地域社会の課題解決へと活用するため、さまざまな研究支援のための制度を設けています。
特別研究費の支給
専任教員に毎年一律に支給される基本研究費とは別に、教員が申請した研究テーマを学内の審査委員会がその目的や意義等を審査して支給する競争的な性格の研究費です。複数の学部学科に関わる横断的研究を推進する「学術研究プロジェクト助成」や、教育改革・教育方法の開拓を目的とする「教育向上関連プロジェクト助成」など、全9種目が設定されており、原則として単年度ごとに採択の可否を審査し助成しています。
佐藤弘毅記念教育研究助成金
目白学園第6代理事長を務めた佐藤弘毅名誉教授等による寄付金を原資として、教育の工夫改善を中心とした教育研究活動を奨励し、教育改革の取組みを促進するための助成金です。本学の専任教員(個人またはグループ)による取組みを対象とし、1年間を限度として毎年申請を受け付け、採択の可否を審査します。
受給者は助成期間終了年度の翌年度の全学FD研修会において、その成果を発表することが義務付けられています。
科研費の申請、採択に向けた支援
公的研究資金による本学研究活動の促進のため、とりわけ、独立行政法人日本学術振興会が公募する科学研究費助成事業(科研費)の申請に関しては、本学教員の研究課題の採択を目指し、大学事務局研究支援課において、全申請者の研究計画調書を確認、書式遵守等の校正を行っています。また、有識者による「科研費申請のためのポイント」説明会を開催するなど、全学的に採択可能性の上昇を図っています。
さらに、教員に本学オリジナルの『科研費使用ガイドブック』を配付し、毎年秋の申請時期には全教員を対象とする科研費助成事業説明会を開催。また、全教員が参加する全学FD研修会で研究成果の発表機会を設けるなど、採択に向けた具体的なヒントを得られる機会を多く設定しています。
本学の科研費採択実績はこちらをご覧ください。
客員研究員制度
学術研究の円滑かつ柔軟な推進を図るため、期間を定めて客員研究員を受け入れています。客員研究員は教育、研究その他本学の運営に支障のない範囲において、あらかじめ定めたテーマについて、研究遂行するために必要な本学の施設、設備等を使用することができます。
研究紀要の刊行

目白大学人文学研究/目白大学総合科学研究/目白大学心理学研究/目白大学経営学研究/目白大学健康科学研究/目白大学短期大学部研究紀要
研究実績の例
2021年度科学研究費助成事業(科研費)による研究課題一覧
学部 | 学科 | 氏名 | 職位 | 研究課題名 |
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心理学部 | 心理カウンセリング学科 | 小野寺 敦子 | 教授 | 中年女性の実母との関係性が自己実現欲求と扶養意識に及ぼす影響 |
心理カウンセリング学科 | 加賀美 常美代 | 教授 | 職場における文化的ダイバーシティ風土と価値観に関する研究 | |
心理カウンセリング学科 | 河野 理恵 | 准教授 | 準限界集落に居住する高齢者のライフスタイルの解明、及び心理社会的支援モデルの構築 | |
心理カウンセリング学科 | 笹川 智子 | 准教授 | 「心の理論」は社交不安症状を抑制するか―児童青年期を対象とした実験的検討― | |
心理カウンセリング学科 | 大嶋 玲未 | 専任講師 | 障がい者の雇用促進/職場定着を両立させる職場内環境モデルの構築 | |
心理カウンセリング学科 | 齋藤 梓 | 専任講師 | 性被害の被害者心理と援助要請行動に関する研究 | |
心理カウンセリング学科 | 諏訪 絵里子 | 専任講師 | 英語で顕著になる大学生の読み書き障害のスクリーニング方法の検討 | |
心理カウンセリング学科 | 橋本 塁 | 助教 | 人工知能を用いた心理療法の質を客観的に評価するツールの開発 | |
人間学部 | 心理カウンセリング学科 | 前鼻 啓史 | 専任講師 | アンプティサッカー競技者の趣向に応じた先進的トレーニングガイドラインの創出 |
人間福祉学科 | 姜 恩和 | 准教授 | 学校・相談所・医療機関の協働による10代の予期せぬ妊娠予防から産後までの支援構築 | |
人間福祉学科 | 陳 麗ティン | 准教授 | ソーシャルワーカーのカルチュラルコンピテンスにおけるジレンマ克服に関する研究 | |
人間福祉学科 | 平野 寛弥 | 准教授 | 「行動変容アプローチ」がもたらすシティズンシップの変容:英国の社会政策分析から | |
人間福祉学科 | 金 在根 | 専任講師 | 長時間介助サービスを利用する障害者の「生きづらさ」と介助関係に関する研究 | |
人間福祉学科 | 鹿内 佐和子 | 専任講師 | 精神疾患を有する学生の支援とセルフ・アドボカシーに関する研究 | |
人間福祉学科 | 矢島 卓郎 | 客員研究員 | 重症児者および重度認知症者に対する振動刺激を用いた日中活動支援の効果の検討 | |
子ども学科 | 青木 豊 | 教授 | 社会的養護における養育環境測定法EQ(略号暫定)の開発とその妥当性の検討 | |
子ども学科 | 荒牧 美佐子 | 准教授 | 幼稚園における預かり保育が家庭での子育てや子どもの発達に与える影響 | |
子ども学科 | 松永 愛子 | 准教授 | 「遊びの質」を高める園文化に関するエスノメソドロジー研究 | |
子ども学科 | 村田 久 | 准教授 | 中山間地域における包括的子ども育成モデルの構築と検証 | |
子ども学科 | 井門 彩織 | 専任講師 | 保育者、子ども、動物の関係性の違いによる教育効果、動物福祉への影響について | |
子ども学科 | 當銘 美菜 | 専任講師 | 就学前段階の外国につながる子どもに対する日本語教育の意義と課題 | |
子ども学科 | 堂山 亞希 | 専任講師 | 知的障害特別支援学校におけるスクールカウンセラー研修プログラムの開発 | |
子ども学科 | 山中 智省 | 専任講師 | ライトノベルから見た現代日本の「文学」の変容/再編に関する研究 | |
児童教育学科 | 田尻 信壹 | 教授 | 地歴科教員の史料を活用した課題追究型世界史授業の開発を支援するための研究 | |
児童教育学科 | 中山 博夫 | 教授 | SDGsに対応した教師教育に資する学習スキル開発に関する研究 | |
児童教育学科 | 藤谷 哲 | 准教授 | 『伝える』の練習帳~対話的実践的な異文化・異分野コミュニケーションカリキュラム | |
児童教育学科 | 有原 穂波 | 専任講師 | 視線計測に基づいた図工科における児童作品の見取りの差異についての研究 | |
児童教育学科 | 近田 由紀子 | 専任講師 | 日本人学校の子供の多様性を生かすグローバル教師の育成 | |
児童教育学科 | 阿久津 美紀 | 助教 | 子どもの権利を保障する記録管理体制の確立とアクセス支援 | |
社会学部 | 社会情報学科 | 長崎 秀俊 | 教授 | 低関与商品のパッケージ・アイデンティティ重要性の研究:アイカメラによる実験調査 |
社会情報学科 | 森 幹彦 | 准教授 | 問題解決型グループ学習における根拠に基づく意見集約支援システム | |
メディア表現学科 | 吉川 望 | 専任講師 | 内田百閒文学の幻想性の萌芽に関する研究―写生文から幻想小説への転向をめぐって | |
地域社会学科 | 泉 直亮 | 専任講師 | 東アフリカ農村地域における経済格差に注目した生存基盤の再考に関する研究 | |
メディア学部 | メディア学科 | 西尾 典洋 | 准教授 | 番組構成パターンを活用した初等中等教育向けの映像制作指導教材の開発 |
メディア学科 | 吉田 則昭 | 特任准教授 | 戦後冷戦期におけるソビエト文化の流入・受容に関する総合的研究 | |
メディア学科 | 小林 頼子 | 客員研究員 | テル・ボルフの父からの訓戒と17世紀後半のオランダ風俗画家たち | |
経営学部 | 経営学科 | 中村 裕一郎 | 教授 | 企業間連携の構築とイノベーションの創発における情報共有の役割 |
外国語学部 | 英米語学科 | 時本 真吾 | 教授 | 間接的発話を材料とした言語コミュニケーションにおける意図理解メカニズムの研究 |
日本語・日本語教育学科 | 菅生 早千江 | 准教授 | 日本語学習者の補助動詞及び助詞の誤りに対する口頭訂正フィードバックの効果の検証 | |
日本語・日本語教育学科 | 加藤 祥 | 専任講師 | 文体分析を目的としたコーパスの文書情報拡張及びその利用 | |
日本語・日本語教育学科 | 森 陽香 | 専任講師 | ムスヒ神・ムスビ神に関わる日本古代霊魂信仰の体系的な理解とその具体相の研究 | |
保健医療学部 | 理学療法学科 | 尾﨑 繁 | 教授 | ヘッドマウントディスプレイとバーチャルリアリティを用いた運動学習の研究課題の開発 |
作業療法学科 | 會田 玉美 | 教授 | 区市町村高次脳機能障害者支援促進事業の効果とデータベース運用による効果測定 | |
作業療法学科 | 重村 淳 | 教授 | 人為災害・CBRNE災害に対する労働者のメンタルヘルスの解明とマニュアル開発 | |
作業療法学科 | 時田 みどり | 教授 | 要約統計量表象の認知過程:個人差要因の解明と熟達化モデルの構築 | |
言語聴覚学科 | 内山 千鶴子 | 教授 | 言語聴覚士養成教育における効果的な臨床実習教育の方法と評価法の構築 | |
言語聴覚学科 | 伏木 宏彰 | 教授 | 感度が高い中枢性めまい推定検査の開発のための視覚前庭眼反応の離散的フーリエ解析 | |
言語聴覚学科 | 森 つくり | 准教授 | 聴覚障害児者指導のタッチポイントマトリクス分析とハイブリッド化による継続性向上 | |
言語聴覚学科 | 池田 泰子 | 専任講師 | 改善した成人の語りを吃音児の早期改善に活用するPDCA環境調整プログラムの開発 | |
言語聴覚学科 | 橋本 幸成 | 専任講師 | 失語症例を対象とした同音擬似語を用いた読字能力評価の有用性に関する研究 | |
言語聴覚学科 | 加藤 巧 | 客員研究員 | 慢性めまい患者に対するグループ前庭リハビリテーションの有効性に関する研究 | |
看護学部 | 看護学科 | 伊藤 まゆみ | 教授 | 看護師のキャリア成熟とキャリアレジリエンスの獲得が職業的アイデンティに及ぼす効果 |
看護学科 | 小泉 仁子 | 教授 | 特定行為を行う看護師のコンピテンシー・モデルの開発-治療と看護を繋ぐために- | |
看護学科 | 辰島 美佐江 | 教授 | 実地指導者を支援する教育担当者を対象とした教育プログラム立案モデルの開発 | |
看護学科 | 大園 康文 | 准教授 | 終末期がん患者の家族に焦点を当てた退院支援プログラムの開発 | |
看護学科 | 唐沢 博子 | 専任講師 | ヴァーチャルリアリティシステムを導入した医療安全教育プログラムの開発 | |
看護学科 | 永井 智子 | 専任講師 | 転入した乳幼児をもつ家族への保健師による生活基盤支援モデルの構築 | |
看護学科 | 藤田 佳代子 | 専任講師 | 妊娠中からの動画配信によるボンディング障害への予防的介入プログラムの開発 |
※2020年度より延長の研究課題を除く
特別研究費(学術出版助成)の支給を受けて刊行された出版物
(2019年8月1日現在。著者の所属・職位は刊行当時のもの)
著者 | 所属/職位 | 書名(出版社/刊行年) |
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人間学部児童教育学科〔編〕 | 『未来へ紡ぐ児童教育学』 (三恵社/平成30年) |
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野田 正治 | 社会学部 社会情報学科 教授 |
『虚構の蘇我・聖徳 : 我は聖徳太子として蘇る』 (鳥影社/平成30年) |
林 俊郎 | 社会学部 社会情報学科 教授 |
『「糖」が解き明かす人類進化の謎 : なぜヒトの脳は大きくなったのか』 (日本評論社/平成30年) |
廣重 剛史 | 社会学部 社会情報学科 専任講師 |
『意味としての自然 : 防潮林づくりから考える社会哲学』 (晃洋書房/平成30年) |
高橋 弥生 | 人間学部 子ども学科 教授 |
『子ども学がやってきた』 (一藝社/平成29年) |
田尻 信壹 | 人間学部 児童教育学科 教授 |
『探究的世界史学習論研究 : 史資料を活用した歴史的思考力育成型授業の構築』 (風間書房/平成29年) |
林 俊郎 | 社会学部 社会情報学科 教授 |
『ダイオキシン物語 残された負の遺産』 (日本評論社/平成29年) |
小林 賴子 | 社会学部 メディア表現学科 教授 |
『グローバル時代の夜明け - 日欧文化の出会い・交錯とその残照一五四一~一八五三 -』 (晃洋書房/平成29年) |
池田 広子 | 外国語学部 日本語・日本語教育学科 教授 |
『実践のふり返りによる日本語教師教育 ― 成人学習論の視点から』 (鳳書房/平成29年) |
山田 宣夫 | 外国語学部 英米語学科 教授 |
『大学教育の在り方を問う』 (東信堂/平成28年) |
野田 正治 | 社会学部 社会情報学科 教授 |
『飛鳥の暗号』 (鳥影社/平成28年) |
人間学部児童教育学科〔編〕 | 『未来を拓く児童教育学 : 現場性・共生・感性』 (三恵社/平成27年) |
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野田 正治 | 社会学部 社会情報学科 教授 |
『法隆寺コード―キトラ・高松塚の軸線』 (三弥井書店/平成27年) |
高久 聡司 | 社会学部 地域社会学科 専任講師 |
『子どものいない校庭 都市戦略にゆらぐ学校空間』 (勁草書房/平成26年) |
社会学部メディア表現学科 所属教員15名〔編〕 |
『メディアと表現―情報社会を生きるためのリテラシー―』 (学文社/平成26年) |
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安心院 朗子 | 保健医療学部 理学療法学科 専任講師 |
『高齢者の外出を支える移動支援機器に関する研究 ―歩行補助車およびハンドル形電動車いすの使用の現状から課題を探る―』 (文化書房博文社/平成26年) |
須加 美明 | 人間学部 人間福祉学科 教授 |
『訪問介護の評価と専門性』 (日本評論社/平成25年) |
牛山 佳菜代 | 社会学部 メディア表現学科 准教授 |
『地域メディア・エコロジー論―地域情報生成過程の変容分析―』 (芙蓉書房出版/平成25年) |