看護学研究科 看護学専攻

2020年度修了(早稲田医療技術専門学校教員)

谷口 友子 さん

キャリアアップ 研究・実践 社会人 長期履修制度
オープンキャンパスへの参加が進学の決め手に

看護師・保健師の資格を取得後、赤ちゃんからお年寄りまでさまざまな地域住民の方の健康を守る保健師として、地域看護活動を行ってきました。その後、看護大学の教員にキャリアチェンジし、より高度な専門知識を身につけるべく大学院への進学を考えるようになりました。そのような中、目白大学大学院看護学研究科のオープンキャンパスに参加。相談に応じてくださった先生からその場で、研究テーマの探り方や論文の検索方法について指導を受けました。具体的で分かりやすく熱心にご指導いただけたことが、目白大学大学院への進学の意思を強くしてくれました。また、地域看護学を専門に研究できるコミュニティ看護学分野が確立されていることも決め手でした。

子育て環境の課題解決の鍵を研究から見出したい

仕事と育児とを並行して学業に取り組むため、長期履修制度を利用して通常の履修期間より長い3年を掛けて大学院を修了しました。その中でたどり着いたのは、本当に明らかにしたいと思えるような研究テーマです。都内で保健師として勤務していた時に、周りに頼れる人や知り合いがいない環境で懸命に子育てに取り組む多くの母親たちと出会い、なんとか支援したいという思いを抱いていました。また、同じ日本国内であっても母親の置かれている子育て環境は、それぞれに大きく異なる実情に衝撃も受けました。その経験から、さまざまな世代と関わりながら子育てを行っている母親を通し、孤立しがちな子育て環境の解決へのヒントを見出そうと考えました。実態や解決の糸口を探るため調査を進めるうちに、地域の世代間交流活動は育児中の母親たちを支える重要な資源であることがわかり、調査結果を分析し、考察を重ねて論文にまとめました。今後は研究で得られた知見を基に、幅広い世代の皆さんが集えるような活動へと繋げていきたいです。

社会人大学院生として味わえた充実感

看護学研究科のある国立埼玉病院キャンパスには、充実した設備のPCルームや明るい教室、看護学関連の書籍が揃う図書室など、研究しやすい環境が備わっています。また、先生方にも温かい雰囲気があります。論文指導担当の教授には、毎週マンツーマンで指導していただき、論文執筆に必要な研究倫理審査につまずいた時には、温かく支えられながらも叱咤激励していただきました。同じ教員の立場でもあり、私にとって指標となる恩師と出会えたことも大きな財産です。在学中に仕事と研究を両立させる日々を過ごして感じたのは、社会人が学ぶという経験は大変贅沢な時間であるということ。現場で向き合っている課題を理論として捉えられること、幅広いキャリアを持つ同級生の多種多様な考えにふれて刺激を受けられること、子育てや仕事から少し離れて自分だけの時間を持てたこと、これらは本当に幸せな時間であり、社会人学生だから感じられた喜びだと思っています。