看護学研究科 看護学専攻

研究科長・教授

糸井 志津乃 Itoi Shizuno

現在の悩みなどを研究課題に結びつけて学修していきましょう

コミュニティ看護学分野を担当しています。コミュニティは地域・地理・行政区などの空間的な拡がりだけでなく、人々の社会的相互作用や同属意識、共同体の意味も含まれ、何らかの共通の範囲を包含します。そのため、保健師の方のみならず、あらゆる職場(福祉系、在宅系、病院、学校など)で働いている看護師の方々が、さまざまな側面での研究課題をもちながら看護学研究科へ進学しています。

本学で標榜しているコミュニティ看護とは、「地域および施設内に存在するコミュニティを対象とした看護」とし、地域看護学、成人看護学、老年看護学、精神看護学、小児看護学などを専門とする教員が所属しています。

私の専門は小児看護学ですが、授業では、さまざまなコミュニティで生活する乳児から青年期・老年期までの世代が、どのような社会的環境におかれていて、どのような健康問題があるのか、研究動向から学修できるようにします。具体的には、健康教育に関連した理論、ライフサイクルごとの国内外における社会的環境と健康問題の動向・支援、看護活動の場ごとの健康問題と支援についての学修です。この3つについて、1回ずつ学生の研究課題に関連した点を中心とし、文献検討の上プレゼンテーションをしていくことで、自己の研究課題へ結びつけられるようにしています。論文指導では、保育園、学校保健、保健センター、病院などのあらゆる場での小児に関わる研究の指導を担当してきました。

学生は、仕事を続けてきた中で、さまざまな問題意識を抱いており、研究を進めていくことで、現在の職場の問題解決やより良い支援へ繋げるための手立てを獲得して修了しています。さらに、新たな職場へチャレンジするステップとして、進学する方もいます。現在の職場で支援内容や方法における迷い、悩みなどを研究課題に結びつけながら、一緒に学修していきましょう。