経営学研究科 経営学専攻

専任講師

湯澤 晃明 Yuzawa Takaaki

専門の領域について

専門領域は会計学であり、特に貸借対照表や損益計算書に記載される利益に注目しています。なぜ利益に注目しているのかというと、利益の大きさは税負担額や株価形成に影響を与えることがあるからです。そのため、その大きさに作用するさまざまな要因を研究しています。
具体的には、企業の立場から利益調整の実態を明らかにするとともに、社会全体の視点では、三権領域(司法、立法、行政)や学説(学者の見解)が、利益の大きさを決める上でどう関わっているかを分析しています。

現在取り組んでいる研究とその概要

現在行っている研究では、ドイツおよび英米諸国における会計学説の提唱内容を考察しています。特に、金融危機やパンデミックといった危機的状況における学説の提唱内容に焦点を当てています。また、その学説が会計実務や司法判断、ひいては利益の大きさに与える影響を分析しています。

学生への期待

修了時には、固有の見解を有し、揺るがない姿勢を身につけてほしいと考えています。例えば、研究を進める過程で、ロジカルに構成された外国文献に出会うことが多いものの、そこにはしばしば特定の狙いが潜んでいます。ここで求められるのはその狙いを見抜く力であり、決してロジックに振り回されないことです。その能力を身につけてもらえるよう最大限サポートしたいと思います。

研究指導について

レジュメ(調査結果)の報告に際して、「分かること」と「分からないこと」を明確に区別することを求めています。というのも、この報告スタイルを通じて、分からないことが自分の知識不足によるものなのか、それとも研究上の未解明の課題であるのかを特定できるためです。

受験生へのメッセージ

本学には高度な専門知識と研究能力を養うための充実した研究環境があります。専門分野の教員の指導の下で、自らの研究テーマと向き合い、成長を遂げることができます。挑戦の過程で苦難もありますが、人生の大きな財産となるはずです。ぜひ、自分の可能性を信じ、一歩を踏み出してください。