看護学研究科 看護学専攻

教授

風間 眞理 Kazama Mari

専門の領域と現在取り組んでいる研究について

精神看護学です。主に4つの研究に取り組んでいます。
1つは、医療観察法病棟で入院治療を受けている対象者と看護師との関係構築に関する研究です。これは、医療観察方法適応となった精神疾患を有する患者とそこで働く看護師との関係構築のプロセスを明らかにした研究です。
2つ目は、地域で生活している精神疾患を有する男性の恋愛に関する研究です。精神疾患になったことで恋愛に対するイメージやその実際がどのように変化し、その男性の人生にどのような影響を及ぼしたかを明らかにする研究です。
3つ目に精神疾患患者への薬についてです。精神疾患に罹患するとほぼ一生向精神薬を服用することになります。ですが、薬の服用がなくても症状に左右されず、その人らしく生活を送れるようにするためにはどうすればいいのかを明らかにする研究です。どの研究も精神疾患を有する人たちの課題をテーマにしています。
4つ目はICT教育が推進されることで現代の子どもたちはスマートフォンやタブレットを一日中用いていることが少なくありません。そのため健康問題を生じることが課題となっています。そこで、健康を害さないでスマートフォンやタブレットを用いるための方法や留意点などを明らかにする研究です。

学生への期待

自分の興味や関心のあることについて能動的に深く学んでほしいこと、物の見方や考え方の視野を広げてほしいと思っています。修士課程で勉強することは自分のいる世界がすべてではないことを知るいい機会です。この機会に得た知識を自分の糧にして思慮深い研究者および実践家になってほしいと思います。

研究指導について

最も心掛けていることは、説明した内容を理解してもらうことです。話を理解してもらわなければ、なんの変化も起こらないし、発展もないでしょう。次に大切にしていることはゼミ生の話を聞くことです。こちらの勝手な解釈で研究指導をしてもゼミ生の思いとずれてしまっていては、意味のある研究にはつながりません。私は、教員とゼミ生の相互作用の中で研究を進めていきたいと考えています。そのために、ゼミ生の思いを大切にしながら、研究活動を行い、納得のいく結果が得られるように一緒に努力したいと思っています。

受験生へのメッセージ

大学院では、専門的または自分のテーマに関連のある知識や学術論文が読めるようになるなど、さまざまな学びを深めることができます。このような機会は、自分を取り巻く状況や条件が整ったからこそ得られるものでしょう。また、知識や技術を得るだけではなく目標を同じにした新しい友人や教員とは、大学院修了後も自分の人生に関わってくる人たちです。大学院への進学は人生の大きな分岐点になります。そのことを踏まえて、友人たちと切磋琢磨しながら大きく成長してほしいと願っています。