商標に言語学的観点からアプローチ

英米語学科五所ゼミ

言語学の入り口は「音の不思議」から

大学生時代に所属していたオーケストラ部の指揮者の先生は、擬音語や擬態語を多用する方だったので、先生の求める音色やニュアンスがとてもよく伝わりました。辞書に載っていないことばでも通じ合えるのはなぜなのか、という疑問から語感に興味を持つようになり、音とそこから想起されるイメージついて、商品名を題材に調べました。それが商標との学問的な出会いです。

まだ確立されていない学際的で実学的な研究分野

専門は商標(ブランドネーム)にまつわる言語的な問題についてさまざまな角度から研究する「商標言語学」です。例えば、ある商品名が他の商品名と混同するほど似ているか否か、また商標として独占させて良い表現か否かなど、商標の語をめぐる問題に言語学的観点からアプローチしています。商標言語学は、言語学の知見や方法論を法の場面に応用する「法言語学」に位置づけられますが、社会と言語の関わりを論じる「社会言語学」としての側面もあります。

ゼミのことをもっと知ろう!

ことばを通して人・文化・社会、あるいはそれらを通してことばについて考えます。論理的に伝えるためのアカデミック・ライティングや、聞き手思考のコミュニケ―ションにも力を入れています。グループワークで考案した商品・サービスに商品名をつけ、英語でプロモーションするというプロジェクトは、悩みながらも楽しんでいるようです。

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個性豊かな方が楽しいので、いろいろな学生に来てほしいですが、チームワークを高めてくれるような学生にぜひ来てもらいたいです。大学4年間の集大成でもある卒業研究を通して、人間関係を大切にしつつ、周りを巻き込んで、目標達成をする力を伸ばしてほしいです。

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和やかで居心地のいいゼミだと思います。普段はのんびりしていても、集中力が高まったときに発揮される力には驚かされます。また、学ぶときはしっかり学び、遊ぶときは思いっきり遊ぶというメリハリがあります。切磋琢磨し合う仲間や支えてくれる人々は今後目標に向かって進み続ける上で不可欠です。

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英語圏の文化を深堀りしたい、異文化を体験してみたい、コミュニケーションやことばの仕組みを知りたい、英語の先生になりたい、など英語やことば、またその背景にある文化や社会に興味がある人はぜひ英米語学科へ! 卒業する時には新しい世界が開けているはず。

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大学卒業後5年間、法律事務所でリーガルアシスタントを経験
五所 万実 専任講師

大学卒業後は、法律事務所で商標の登録や管理に携わるお仕事をしていました。法の中で繰り広げられる商標の語をめぐる言語的な問題に接する中で、法と言語学の接点を見出し、気がついたら今に至っていました。