作品から社会や人物に迫る面白さ!

英米語学科辻川ゼミ

研究の醍醐味は作品が立体的になっていくとき

私自身の研究テーマは、16~17世紀のイギリスの劇作家シェイクスピアと15歳年下の後継者ジョン・フレッチャーについてですが、アメリカ文学や児童文学も含めた英文学全般を教えています。シェイクスピアと一緒に作品を書いたこともあるフレッチャーの作品には、シェイクスピアの真似をした部分と全く新しい手法を使った部分とが共存しています。2人がどのように劇を書いたのか、どんな風に違っているのかを調べていく過程に、研究の醍醐味を感じます。

『ハムレット』の魅力にほれ込み、研究の道へ

シェイクスピアに興味を持ったきっかけは、高校生のときに観劇したシェイクスピアの『お気に召すまま』を面白いと思ったこと。同じ頃、『ハムレット』も観ましたが、さっぱり分からず半分寝てしまいました(笑)。それが大学生になり、授業で観た映画『ハムレット』を機に、研究の道へ。というのも、教授がハムレットという人物の魅力、いくつもの見せ場、歴代のハムレット役者の演技の違いを解説してくれ、その作品の魅力に心をわしづかみにされたからです。

ゼミのことをもっと知ろう!

イギリス・アメリカなど、英語圏の文学や文化を学びます。3年生の春にはシェイクスピア作品の中から1作を日本語で読み、映画化されたものを観たり、原文の英語の抜粋を訳したりします。3年生の秋以降は、自分のテーマに関する論文を読んで発表したり書き方を学んだりしながら、研究を深めていきます。

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文学や文化に興味のある学生に来ていただきたいと思っています。難しいことはしなくていいのですが、興味がないと卒論は書きづらいと思います。4年生の授業は、それぞれの研究発表と質疑応答がメインになるので、自分の研究以外にも興味を持ち、考え、的確な質問をしようとする姿勢が求められます。

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過去のゼミ生の卒論のテーマには、「ドラマ『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』を通して見るアメリカLGBT事情の推移」や「歌詞から探るカート・コバーンの精神状態」、「イギリスにおける紅茶文化とコーヒー文化の比較」などがあります。

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パーフェクトを目指すと、研究が進まなくなりがちなので、まずは自分の興味のあることを調べ、書き、人に話すこと。そして、情報を論理的に組み立てて、具体的な説明ができるよう何度も書き直す。この順番をゼミでは大切にしています。大学は自分の好きなことができるので、きっと楽しく過ごせると思いますよ。

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バラのために買った剪定バサミが愛用品。切るのが楽しくて、今ではバラ以外の庭木の剪定も積極的にしています。
辻川 美和 准教授

以前は計画を立てずにふらりと海外へ行くのが好きで、インドやエジプトをそれぞれ1か月以上1人旅をしたこともありました。今ではすっかり落ち着き、育てているバラの香りを嗅ぐときが至福ですね。放っておいても育つバラの存在を知ってから、毎日庭に出るようになりました。