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Department of Media Studies 新宿キャンパス

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メディア学科「専門とキャリアA」で株式会社GOKKOによる特別講義を実施―ショートドラマの最前線と"バズ"の構造を語る

2025年5月、メディア学部メディア学科の「専門とキャリアA」にて、縦型ショートドラマクリエイター「ごっこ倶楽部」を運営する株式会社GOKKO代表取締役CEOの田中聡氏を講師に迎え、特別講義が行われました。

講義のテーマは、現在急成長している「縦型ショートドラマ」市場とそこで展開されているクリエイティブの最前線についてです。

田中氏は講義ではまず、「やりたいことが明確でない人こそ、成長市場でキャリアを始めるべき」と語り、その可能性と魅力を強調しました。今や1,900億円規模に拡大するショートドラマ業界の現状と将来性を解説。TikTokトレンド大賞2024で大賞(上半期)と特別賞(下半期)を連続受賞した自社プロジェクト「ごっこ俱楽部」や、大企業の本格参入、さらにはWebtoonからWebreen(Web+Screenを意味する造語)への潮流を紹介しました。
また、韓国型スタジオモデルを取り入れるなどグローバル展開を見据えたGOKKOの制作体制にも触れ、企画から脚本、撮影、編集、投稿、マーケティングまでを一気通貫で行う「全シーンが見どころ」となるショートドラマの脚本構造についても言及。「バズる」ための仕組み(冒頭数秒のつかみ、展開の転換、視聴者コメントによる考察誘導)を、実例を交えて詳しく解説しました。

講義後半では、学生参加型のスペシャルワークを実施しました。学生が「バズっている動画」のコメント欄を分析し、複数のコメントを組み合わせてオリジナルの"ログライン"を作成するという実践型演習を実施。視聴者目線と制作者目線の両方を体験できる貴重な時間となりました。

<学生の声>

・テレビ番組の制作会社への就職を考え直そうかと悩んでいた中で、縦型ショートドラマという新ジャンルが選択肢となりました。伸びているマーケット一択という言葉に背中を押されました。

・コメントをみて一文で物語を考えるワークで実際にコメント欄を見ましたが、バズる動画の神コメは、誰もが共感できる、意見を考える内容なことが多かったと感じました。

・「バズる動画は展開が予想できるけど見てしまう」という話が印象に残りました。かわいい動物動画などがその例で、視聴後の幸福感が"サイクル"として仕掛けられていると感じました。

・縦型ショート動画は「要約」ではなく「凝縮」。この言葉が強く残りました。構成と表現がぎゅっと詰まったクリエイティブなんですね。

田中氏は最後に、「知恵の差は小さくても、行動の差は大きい」とメッセージを送り、メディアに関わる学生たちへ「まず動くこと」の重要性を強調しました。