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モスク内では、女性は髪を隠すためのヒジャブを着用します
人間学部子ども学科の村田久教授のゼミに所属する3年生が、東京都渋谷区代々木上原にある日本最大級のイスラム教礼拝所(モスク)である「東京ジャーミィ」を訪問し、フィールドワークを行いました。
<訪問の背景と目的>
村田ゼミでは、外国籍の子どもの保育や教育における多文化共生を研究テーマの1つとしています。今回の訪問は、イスラム教徒(ムスリム)の方々の活動や日本における多文化共生の現状を直接学ぶことを目的としています。
<日本におけるイスラームと、子どもへの教育>
当日は、東京ジャーミィの下山茂氏より「日本におけるイスラーム」をテーマにご講演をいただきました。お話の中で特に印象的だったのは、ムスリムの子どもたちに対する教育のあり方です。
下山氏によると、ムスリムの親は子どもを頻繁にモスクへ連れて行きますが、礼拝を強制することは決してありません。「子どもたちが自然に父親の隣に並ぶまで待つ」という姿勢が徹底されており、10歳過ぎまでは礼拝や断食、ヒジャブの着用も義務付けていないそうです。宗教を押し付けず、子どもの純粋で率直な心情を尊重するからこそ、親子の仲は非常に良好であるというお話は、保育や教育を学ぶ学生たちにとって大きな気づきとなりました。
また、ムスリムの習い事として代表的な「クルアーン(コーラン)の暗記」についても触れられ、10歳前後で聖典のすべてを暗記する「ハーフィズ」になる子も多いという、独自の教育文化についても理解を深めました。
美しいモスクの建築を見学し、下山氏との質疑応答を通して、学生たちは「生の多文化共生」を肌で感じることができました。2025年7月の子ども学科公開講座「保育・教育における多様性とは」で学んだ貴重なデータに加え、今回の現地学習で得た知見は、今後の卒業研究や将来の保育・教育現場での実践に大いに生かされることでしょう。
ご多忙中、貴重なお時間を割いてくださった下山氏をはじめ、東京ジャーミィの皆さまに心より感謝申し上げます。
(ゼミ担任:村田久)
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礼拝について下山茂氏から解説を受けるゼミ生たち -
宇宙をイメージした壮大なドーム天井

