6月4日(月)、人間学部人間福祉学科の3年生必修科目「福祉と人権」の第7回講義において、日本社会事業大学名誉教授の古屋龍太氏をお招きし「精神医療の社会的入院について考える」をテーマにお話しいただきました。
今回の講義では、入院医療中心だった国の精神医療施策により、精神科病床数、平均入院期間、強制入院者数、死亡転帰率、隔離・身体拘束率などが、諸外国に比べて突出して高い日本の精神医療の現状についての多くのデータをお示しいただき、当講義で初めて日本の精神医療のさまざまな課題を知り驚いたという学生の感想が多く寄せられました。
また、精神科医療機関における退院促進の取り組みや大詰めを迎える「精神医療国家賠償請求訴訟」についてのお話もあり、学生からは、「本人の意思を尊重できる行動、支援ができるようになりたい」「患者の権利を侵害してしまう可能性がある制度の仕組みがあるのならば、それは変えていかなければならないと考えた」「精神医療の現場でできることは、最後におっしゃっていた『見て見ぬふりをしないこと』が大切だと感じた」などの感想が聞かれました。
精神医療の現状やソーシャルワーカーとして大切にするべきことなど、多くのことを考えさせられるよい機会となりました。