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科学未来館の常設展示入り口に到着! -
これから「老い」を体験します
7月5日(土)、人間学部人間福祉学科 林雅美ゼミ3年生の学生7名は、日本科学未来館で開催されている常設展「老いパーク」を訪れました。
この展示は、「老いると、どうなるの?」「そもそも老いとは何か?」といった問いを出発点に、誰もが迎える"老い"について多角的に考えることを目的としたものです。学生たちは、視覚・聴覚・身体機能や認知機能の変化を模擬的に体験しながら、加齢に伴う心身の変化について理解を深めました。
まず、視覚機能の低下に関する体験では、ゲーム画面を通じて、老眼による「まぶしさ」や「映像のぼやけ」「文字のかすみ」などを疑似体験しました。この体験から、日常生活の中で高齢者が「見ること」に少しずつ困難を感じていくことを実感しました。
次に、聴覚の体験では、「さとうさん」「かとうさん」「あとうさん」といった似た音を聞き分ける課題に挑戦しました。加齢による聴力低下が、会話の聞き取りやコミュニケーションに大きく影響することを体感しました。
また、身体機能の体験では、足首に約3kgの重りを装着し、映像と連動させながら横断歩道を渡ったり、坂道を登ったりする動作を体験しました。足の運びの難しさや前傾姿勢での歩行の大変さを通して、高齢者が日常生活で感じる身体的負担や転倒リスクを肌で感じることができました。

さらに、認知機能の体験では、「家族に頼まれた買い物」という設定のもと、スーパーで必要な品物を思い出しながら、途中で追加された指示にも対応するという課題に取り組みました。記憶力・注意力の負荷を体験し、認知機能の低下が日常生活に与える影響を具体的に学びました。
これらの体験を通じて、学生たちは「老い」を単なる抽象的な概念ではなく、実際の身体感覚を伴うプロセスとして捉えることができました。今後のゼミ活動では、こうした体験をもとに、高齢者支援における共感的な視点を深め、認知症や介護予防をテーマにした実践的な取り組みに発展させていく予定です。
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視覚機能の老化もゲームで体験 -
足首に重りをつけて身体機能の衰えを疑似体験 -
臨場感あふれる映像とともにGO! -
前傾姿勢で歩くと腰が… -
流れる音声で聴覚機能の老化を疑似体験 -
「老い」について考えさせられるさまざまな疑似体験をしました!