看護学部看護学科の「老年看護学実習」では、病院だけではなく、介護保険施設のほか、大学近辺のフィールドワーク、福祉用具の見学など、多角的な学びから高齢者の理解を深めます。
臨地実習では、高齢者の方が加齢変化や疾患・障がいをかかえながらも、施設や地域で自分らしい豊かな生活を実現することを支えるために、看護師が果たす役割や多職種との連携、社会資源の活用について学びました。
高齢者を尊重し、加齢変化に合わせたコミュニケーションの重要性を実感するとともに、長い人生で彩られた生活史や価値観に触れ、高齢者の多様性への理解を深めることができました。また、ニーズに合わせた個別最適化されたケアが重要であることを改めて理解しました。
看護師としての役割は、単に病気の治療だけでなく、高齢者が可能な限り自立した生活を送ることを支援することであるという考え方を深めることができました。
「老年看護学実習」の様子
「老年看護学実習」で行った実習の様子などをご紹介します。
介護老人保健施設の実習で、高齢者に実際に提供される食事の試食をし、意見交換を行いました。
噛む力や、飲み込む力が弱い高齢者でも食べることができる食事(ミキサー食)や、粘度の異なるお茶を試食し、高齢者の食事に関する看護を考えました。
福祉用具展示施設での講義と体験を通して、高齢者に必要な福祉・介護用具について理解を深めました。
どのような福祉・介護用具を選択すれば、対象の高齢者が、よりよい生活を続けることができるか、看護師の視点から考察しました。
病院、施設から地域への継続的な看護を行うために、看護師の役割や、多職種との連携および重要性について、老年看護学実習で得たことと考察を発表し、学びを共有しました。