社会学部の共通科目である「現代の社会2(フードブランド・ケーススタディ)」は、食品・製薬業界などの実務家をお招きし、実際のブランド戦略やマーケティング戦略についてお話しいただく授業です。
12月12日(木)は、株式会社おやつカンパニー マーケティング本部 田中雅洋氏をお招きし「ベビースターラーメンのブランド戦略」をテーマにご講演いただきました。
1959年、ラーメンの製造過程で生まれた"かけら"を商品化したベビースターラーメンは、今やブランド認知率97.1%を誇る国民的スナック菓子にまで成長しました。
しかし、大人になると食べる機会が激減するという課題がありました。
この課題に対し、スニーカーやビール、焼酎、築地本願寺といった意外性のあるブランドとコラボすることで、再びベビースターラーメンを思い出してもらう取り組みを行いました。
こうした施策により、SNSなどで多くの消費者がベビースターラーメンについて語り合う機会を作り出し、ブランドを再び身近に感じてもらうことに成功しました。
学生たちからは以下のような感想が寄せられました。
<学生の声>
・ベビースターラーメンの誕生は、ラーメンのかけらがもったいないことから誕生した商品だと今回初めて知りました。
・大人になるにつれて、ベビースターラーメンのユーザーが減り、「離反」と呼ばれる人が増えていく中で、さまざまな政策を行っているところが重要だと感じました。
・懐かしさを引き立てる事により、毎日買ってもらうのではなく「思い出してもらう」、「気付いてもらう」ことにより、長く継続的な購買を目指す戦略に工夫を感じました。
・築地本願寺や若戒酒造とのコラボは、文化やユニークな価値を提供することで新しい層に認知してもらえる可能性を秘めていると感じました。
・懐かしさを想起してくれる動画としてweb動画を一本見せていただきました。少し涙が出てしまう内容でした。そっと寄り添えるお菓子はすてきだなと思いました。