社会学部の共通科目である「現代の社会2(フードブランド・ケーススタディ)」は、食品業界の実務家をお招きし、ブランド戦略やマーケティング戦略についてお話しいただく授業です。
11月16日(木)の授業は、クラシエ株式会社 フーズカンパニーマーケティング室菓子部 菊池光倫氏をお招きし「知育菓子®の過去から未来へ」と題してご講演いただきました。
1986年、子どもが泥遊びをしている様子をヒントに "ねるねるねるね"が発売されました。自ら作って食べるお菓子というユニークな特性から多くのファンが生まれ、大ヒット商品となりました。ところが徐々に売上が減少し、2010年にはピーク時の約半分にまで落ち込みました。
そこで原因を探るべく大規模調査を実施し、商品の味覚を子ども好みに変え、パッケージにおける表現方法も商品の特徴が分かりやすいよう変更を行いました。その結果、見事にV字回復を成し遂げました。
今回の授業では、新製品である"大人のねるねるねるね"を実際に作って、食べることも行いました。
学生たちからは以下のような感想が寄せられました。
<学生の声>
- 子どもの頃に食べた懐かしい商品である"ねるねるねるね"を、改めてマーケティングの視点で考えながら学ぶことができた。
- 昔からの良い点を残したまま、さらに進化していることに感動した。
- パッケージに描かれている"ねるねるねるね"自体をイラストから写真に変え、酸味を抑えて甘くするなど変化させることで販売規模を大きくしたのだと納得できた。
- V字回復の背景に、着色料を使っていないことや色が変化する理由をパッケージに記載するなど、親目線で工夫を凝らしていたことに驚いた。
- 根本の遊んで楽しむことは変化させずに、保護者目線で改良を加えたことがロングセラー化の理由であると感じた。