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Department of Social Information 新宿キャンパス

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社会情報学科「フードブランド戦略論」授業レポート"バナナから考える企業のマーケティングと産地の現状"

食品業界で活躍する実務家をお招きし、マーケティング戦略やブランド戦略についてお話しいただく社会情報学科の「フードブランド戦略論」。

12月16日(木)の授業は、特定⾮営利活動法⼈APLA 野川未央氏をお招きし「バナナから考える企業のマーケティングと産地の現状」というテーマにて、フェアトレードの現状についてお話しいただきました。

バナナは整腸作用やダイエット効果が期待でき、日本でも人気の果物です。過去50年、リンゴやみかんは値上がりしているにも関わらず、バナナだけは値上がりしていません。では誰が「安いバナナ」の代償を支払っているのか?今回はこのような問題提起から講義がスタートしました。実は一般的なバナナ(キャベンディッシュ種)には大量の農薬が使用されており、その影響で生産地フィリピンの農家の人々に健康被害が出ていることが紹介されました。その解決策として、特定⾮営利活動法⼈APLAの関連会社であるオルター・トレード・ジャパンが農薬を使わないバランゴン種のバナナを適正な価格で日本に流通させる仕組みを作り上げてきたことが説明されました。多くの学生が日常目にするバナナ生産の裏側を知ることで、大きく意識が変わったようです。

学生たちからは以下のような感想が寄せられました。

<学生からのコメント>

  • 「バナナが安いのは当たり前なのか」というお話がありました。安い方がうれしいので買ってしまいますが、安いものには理由があったり、その分誰かが困っていたりと「安さの裏側」に目を向けることが重要だと思いました。
  • 私自身、今まではバナナは安いのが当たり前と思っていました。しかし今回の講義でさまざまな生産工程を知り、フィリピンの人々のこだわりや、丁寧な作業工程を学びました。また不当な契約による、低賃金・過酷な労働条件などさまざまな問題を知ることができました。
  • 特に英語で書かれた契約書が印象に残った。農場側には契約を解除する権限がなく、企業側にのみ、その権限があるという点は、あり得ない内容である。英語や知識を身につける環境になかったにも関わらず、強引にも契約を結ばせるという状況は道理に合わず、改善しなければならない問題だと感じた。
  • 私はバナナを毎日食べるため、驚きました。授業を受講前と受講後で考えが変わりました。さまざまな現状や問題、過程を得て、このバランゴンバナナが流通しているのだということを学びました。
  • 私はバナナがあまり好きではありませんが、買うときに黄色く大きいものではなく、熟しはじめて茶色の点々がついているものを手に取ります。しかし資料を見て、日本人がどれだけ外見を気にしているのかという点について改めて知ることができました。