食品業界の実務家からマーケティング戦略やブランド戦略についての講義をいただく社会情報学科の「フードブランド戦略論」。
1月13日(木)の授業は、「ケンタッキーフライドチキンのマーケティングについて」というテーマで、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社マーケティング部 中谷 基一氏よりご講演いただきました。
フライドチキン業界では強固なポジションを築いているケンタッキーですが、実は課題もあり、現在それに取り組んでいる内容についてご説明いただきました。ケンタッキーのフライドチキンはファストフードであるにもかかわらず、消費者からは「ハレの日の食べ物」であり、価格がやや高いというイメージを持たれていることが課題でした。それを解決すべく普段使い(日常利用)を増やすため、そのきっかけのひとつとしてワンコイン500円から食べられるランチメニューを開発し、プロモーションを展開した事例をご紹介いただきました。
強いブランドをもつ企業でさえ、課題を見つけ出し克服する努力を重ねている姿は、多くの学生にとって刺激的な学びとなりました。
講義後、学生から以下のような感想が寄せられました。
<学生からのコメント>
- カーネル・サンダース氏がケンタッキーフライドチキンの創業者であることは知っていましたが、外食産業でのフランチャイズビジネスの生みの親であるということは知らず、意外性を感じました。
- 「チキンと言えばケンタッキー」と言われるほどイメージがつくことはブランドの強みです。その反面、ランチの時間帯に弱い点や、日常の中で食べようと思われない点など、弱みを的確に把握し、さまざまな案で改善していこうとしている姿に、ブランドマーケティングの可能性を感じました。
- 新商品を開発するのに、たくさんの人の手が加えられ、いろいろな人が関わってひとつの商品が作られているということはすごいことだと思いました。また、そのような場面に関わりたいと思いました。
- KFCと競合ファストフード店とのポジショニングマップが印象的でした。他のファストフード店と差別化されているため売れると考えていましたが、差別化されすぎていることで生じるデメリットもあるのだなと新鮮に感じました。
- SNSの取り組みについて、Twitterでは面白みがある画像を使い、Instagramは映える画像を使うなどSNSの特徴をつかみ使用画像を変えているところが面白かったです。